奈良の吉野へ
奈良の吉野にある阪口製材所へ見学に行って来ました。
同業の友人から「吉野の木材屋さんに行ってみないか、
そこのオーナーがモデルハウスとして自社の木材を使って
エネルギーゼロを目指した住宅を建てたので見学に」
とお誘いいただいたのです。
正直、今までの我々の設計活動では、きちんとした木造住宅をつくる
という理念はあったものの、木材を選定することまではしてきませんでした。それと昨今の時勢からも、原子力と化石燃料によるエネルギーを
なるべく使わない暮らしをするためには、私たちはどのように
住宅を設計すべきなのだろう、とより一層考えるようになりました。
吉野行きの近鉄特急に乗って吉野神宮駅へ降り立つと、とたんに木の香りに包まれ
歩いて一分もしないうちに阪口さんの敷地へ到着。
この辺り一帯全てが製材所だったのでした。モデルハウスは壁、天井とも殆どが漆喰塗、漆喰ではない壁も
吉野杉を混ぜた和紙を張ったりと羨ましい限りの仕上げ材料を使っていました。
階段のフレームは鉄なのですが、それまで漆喰で塗装している!!
ベンチ。木の座面ですが、下にクッション機能があるので座るとふわふわします。
設計屋ならではの習性で、細かい納まりが気になり、
ついついピンポイントの写真を撮ってしまいます。
非常に参考になる納まりが随所に散りばめられておりました。
たとえばこんな写真(撮った人しかわからない)
吉野産の木材は杉ばかりではないこと、木は伐採後に必ず乾燥させなければなりませんが、現在一般的に流通している木材は人工乾燥といって短時間で出荷出来る木材を使っているのですが、こちらは時間をかけて自然乾燥した材料を出荷しているそうです。 気になるお値段ですが、そう高いものでもなく私たち設計者も材料選定に積極的に関わることでよりよい家づくりができるでしょうし製材所と工務店と三位一体になって仕事をすることの大切さを再認識しました。現場の方とお話することで、非常に沢山のことを得ることが出来ました。
次回は「7500坪あります」と言われた
五條市の工場を見学しに行きたいと思っています。
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