ヘリテージ演習 [建築]
↑ 実習建物の仕込蔵、樽の深さは2m位、転落の危険アリ。。
ここでは、旧い建物を実測して図面化する、というのが演習課題。
まずは全く何も知らされないまま実測して、図面化しなさい、というのが趣旨で、
勝手がわからないまま図面にすると、間違ったものが出来あがってくるというのが前提らしい。
これは後日、同じ現場をもう一度訪れて、次回は正しいやり方みたいなことを教わって
もう一度実測する機会が与えられるらしいが、現時点ではわけのわからない状況なんである・・
↑ 実習建物の麹室、中のジョイント部分を図面でどう表現すべきか悩むところ
この辺りは龍野城のある城下町、ということでお寺や民家、商店が立ち並び
緩やかに曲がった路はそれなりに細いので、車もあまり通らず、歩いていて心地良かったです。
写真は演習課題となったもの以外あまり撮っていなかったことに後で気がつきましたが
次回はもっと町並みを記録したいと思います。
↑ 敷地内に無造作に転がっている釜だが、人がすっぽり入る位の大きさ。
スケール感が普通じゃないとそれだけで面白い。。
ヘリテージ [建築]
「おっ!ヘリテージや!!」と叫んだその先には・・
これは、廃墟。
廃墟もそそられないわけではないが、ここまでくると危険です。
旧天上寺の仁王門。江戸時代後期のものらしい。屋根は桧皮葺です。
火事で殆ど全てが焼失した旧天上寺さんですが
この仁王門だけが残ったそうだ。
それにしても、何の手立てもなされておらず、このままでは朽ち果てるのを待つだけなのか・・
仮囲いとは何とも悲しい。
これを是非ともヘリテージマネージャー講習生として、レポートせねばと思った次第です。
組み物も凄いです。
参道。お寺があった時代は綺麗に掃き清められていたのでしょうが、今は落ち葉だらけです。
昔はお堂があった場所。何も無いことがかえって神秘的に思う。
実は摩耶山は子供の頃によく登った山。
阪神大震災のため、今の道と子供の頃に登った道とはおそらく違う。
その頃は、摩耶観光ホテルの横なんかも通ったりしてました。
探してます [建築]
須磨の海でいじける息子
(散歩で寄っただけで海に入れないと知ってがっかりしている)
探してます、50年以上前につくられた建築(ただし兵庫県内限定)
現在私は、兵庫県のヘリテージマネージャー養成講習会の講習を受けている。
地域の歴史的建造物の保全のため、修復技術者を養成する、というもので
久しぶりに、学生気分になっていたりする。
そこでの課題が、50年以上前の建築を最低3件、レポートするというもの。
私は課題、というものに対してなかなか張り切ってしまうので
それからというもの、事あるごとに注意を向けているのだが、
(同業の相方もそれにつられて協力モード)
現在兵庫県内で公的に指定を受けている建物は対象外、
過去の講習生がレポートしたものは×
というわけで、仕事と子育ての自分にそう時間もかけられるわけでもなくなかなか難しい。
地元の気になってる建物から、ネットですぐ出てくるような公共建築に至るまで
目的がある分、探索するのも楽しい作業ではあるけれど
これは!と思った建物が50年経ってそうで経ってなかったり
50年は経ってるだろうが、これって歴史的に価値あるものか?と自問自答してみたり。
と、いうわけで先日レジャーも兼ねて行ったのが須磨。
これはカーレーターという(いちおう)人間を運ぶ乗り物
ガタガタと揺れがキツく、簡素な造りで自分はミカンかリンゴになって運ばれてる気分・・
これも50年以上経っているのだとかで過去の講習生が既にレポート済。
こちらはまだ手が付けられていないのでレポート第一弾になるであろう。。
回転展望台。
締切は12月。
カテドラル・・ [建築]
でも 「嵐に立ち向かう工事現場」
という臨戦態勢な状況に 力強いものを感じなくもないし
現場の職人さん達がはらりはらりとはずしていく手際の良さを見ると
建築というスケールの大きさと細やかな気配りが同時に感じられて
私には魅力的に見えたのだ。
単なるチラリズムかもしれないが。。
とんどの火 [建築]
近所の神社のとんど焼きに行って来ました。
神戸へ越してきて2度目のとんど。
地域によって開催時間や日程が異なるせいか、とんどに立ち会う機会としては
小学生以来です、実は。
息子からは不意に「なんでやくの?」と突然訊かれ
一瞬返事につまったものの「神様と一緒に天に昇っていくんだよ」
とか言ってみたものの、本当の意味を知らなかった私。
ネットで検索すると色々出てくるのでこの際ちゃんと調べておこう・・
そもそも、私にとってはとんどと言えば
先が三つ又になっている木にホイルで包んだお団子を刺し
それをお飾りや書き初めと一緒に焼きに行っていた小学生時代
とんど=餅焼きだったのです。
それにしても、本物の火はやはりいいものだと実感。
普段の我が家はオール電化、IHクッキングヒーター生活なので
火を見る機会がありません。
身体の芯から暖まる感じとその色やにおいなど全て
電気では得られないものだと再認識しました。
息子も「あつい、あつい」と言いながらも火の周りをうろちょろと
楽しそうにしておりました。
現在設計中の住宅では、暖房をどうするか話し合ったりしています。
昔の家づくりでは「夏を旨とすべし」と言われていましたが、
今はいかに冬の対策を施すか、が重要になっています。
夏はクーラーをつければクリアーできます。
色々と試行錯誤の中で最近出てきたのが、ストーブ。
あまり重装備にならずに設置出来るものもあるので有力候補になりつつあります。
設計者としても火が家庭に入る情景を想像するだけでほっこりします。
どこへ行こうか、そしてどこへ行ったか@大阪編 [建築]
突然電話 「今、日本に来ていて明日は大阪に行くから会えるかい?」
「どこに行きたい?」
「どこでもいいよ」
彼は友達に会うのが目的なので会えればそれでいいらしいけれど
こっちとしては、せっかく海外から来るのだからどこかへ案内したい。
だけど彼は数年前、京都にも住んでいたことがあるから日本の有名どころは見ているはず。
さて、どこへ行こうか。
最近出来た大阪で見せたい建築って、思いつかない。
友人にも電話してみたけれど
最近新しくできたもので、これっていうの無いねぇという返事。
タイムリミットに近付いて、決めた場所はココでした。
「日本民家集落博物館」
旧い物、歴史を経た建築物などは
最近のマイブーム、いやマイブームという言い方では済まされないと思う。
しかも、民家。著名な建築家の作品でもないのに私は
こういうものに回帰している感じがする。
一緒に連れて行った幼い息子はとてつもなく高い上がり框をよじ登り
段差の多い敷居を跨いで歩きまわったり
ダイドコ(台所)の釜の穴を不思議そうに覗き込んだり
火のある囲炉裏を見てあついねぇ、と教えてくれる。
縁側に出て あ、ちょうちょー(蝶々)と、とめどない。
またゆっくり、家族でおにぎりでも持って遊びに行こう・・
新旧との葛藤・・ [建築]
老朽化した家を建て替えるのですが,
それに際し,その家を壊すことになりました。
老朽化しているから壊す,のですが,やはりいざ壊すとなると
もったいない,と思ってしまいます。
今ではもう作られていない手の込んだものが使われていたり
まだまだ使える機器類も沢山あります。
ただ,それが次の新しい家に転用できるかというと,
諸々の理由でむつかしいことも事実・・
そして,何よりそこでの思い出は何にも代え難いものがある・・
新しいものをつくりだすよろこびの気持ちがある反面,
過去を振り返らずにはいられない自分がいます
オーガニック建築 [建築]
再び沖縄です。先日の弘道小学校になんか少し通じるようなところも・・
こちらは名護市役所です。
最近,自分自身オーガニックの食材やら物品に傾倒しているのですが,
これこそ,オーガニックな建築と言えるのではないかという・・
私が学生の頃から有名な建築で,自然の空気を取り入れる工夫がしてあり,
空調機械が不要な造りにしてあるというものです。
(今は近くに建った建物のせいか何かでうまく空調が出来ていないそうですが)
たまたま通りがかったのですが,そうして有名建築に出会えるのも何かの縁でしょうか・・
ピンク色の穴あきブロックも出来た当初はもっとピンク色がきつかったように思うのですが,
色褪せた感じは,これを狙っていたのかと思うほどしっくりと馴染み,沖縄色(勝手な造語)
と言ってもよいのではないかと思いました。
年月が経ったからこそその土地に馴染んでいるというのは
その建築にとって理想的なあり方だと思うのです。
パーゴラにかかる草木も良い感じに伸びていて自然の日除けになってます。
お昼休みのランチとかしたら気持ちいいだろうなぁ。。
この日は休日の為,人の動きがわからなかったのがちょっと残念でした。
それと,出っ張りにはシーサーが載っているのですが,一つ一つつくりが違っていて
楽しめました。わざわざシーサーを載せる場所を確保するというのもさすが沖縄です。
出石町立弘道小学校 [建築]
余部鉄橋へ向かう途中に出石町へ寄りました。
ちょうどお昼時,出石で有名な皿そばをいただいたあと,
私にはどうしても気になる行っておきたい場所がありました。
そこは私の憧れの学校と言っても過言ではない,小学校なのです。
敷地の高低差をそのままに活用し,一つの建物は小規模に,そして建物数を多く点在させていて,
あらゆる場所が子供の居場所になるような,あそびの空間(決まった用途のない空間やニッチ)
が沢山つくられているのです。
サッシやドアは全て木製,木造建物以外にコンクリート製の建物も多いのですが,
それでも表面は木を貼って仕上げた部分も多く,まるで全てが木造校舎のようにも見える。
屋根は瓦,下足箱の類も全て木製,設計者の徹底的な意図まで理解できます。
それにしても,ここまでするとは設計者はかなり大変だったに違いないと思ってしまいました。
学生の頃,建築見学ツアーでここを訪れたことがあり,今回は二度目だったのですが,
あのころは,いい感じだなー程度の雰囲気しか残っておらず,
具体的なところは全然みていなかったことにも今回,気がつきました。